第2回 入賞
恋野の平屋
吉野材が自然となじむ、広々として心が落ち着く家
こちらの住まいは、リビングとダイニングがつながり、壁や戸の配置、天井の高さと窓のバランスが絶妙に計算されていて、広々と落ち着く空間をつくり出しています。とくに、リビングからダイニングへと続く空間は、吉野杉張りの勾配天井を設けたことで、落ち着きと安心感が醸し出されました。
「美しい田園風景になじむ家」をコンセプトに、外壁や屋根周りにも美しい吉野材をふんだんに使用しました。そのためには、腐りにくい赤身(心材部)を使用するほか、職人による加工が欠かせません。外壁を太陽や雨から守るため、屋根の出を大きくすることで、吉野材を最大限に生かしています。
また、色艶木目の美しい吉野杉を天井に、素朴な上品さがある吉野桧を床に使用することにより、白壁、障子紙、床の石貼り、薪ストーブといった物同士が自然につながり、落ち着きが生まれています。特徴的な軒の深さは、夏の太陽光を遮り、冬の太陽光は取り込むことができます。加えて、効果的な窓の配置を考え抜いたことで、夏涼しく冬暖かい、快適な環境を実現しています。「以前よりも生活リズムがゆったりしたように感じます」とお施主様の感想にもあるように、落ち着いておおらかに住まうことのできるお家なのです。