第2回 最優秀賞
光あふれる2階リビングの家
- " 暗かったリビング空間を 発想逆転プランで見事に解消 "
- " 自然素材いっぱいの2階リビング "
- " リビングに隣接して設けた畳コーナー "
- " 暗かったリビング空間を 発想逆転プランで見事に解消 "
- " 玄関をくぐると木の自然素材が目に飛び込みます。 "
- " 1階から2階へ向かう階段にも十津川村産の木材を利用する徹底ぶり "
- " 手洗いボウルには、泳ぐ金魚が描かれています "
- " 床の間スペースの飾り棚 "
- " 吹き抜け構造との相乗効果で開放感は想像以上 "
- " 一枚板のカウンターなど、ここにも十津川村産の木材が利用されています "
- " 採光の重要性が考えられた見事なプランニング "
- " キッチンからの眺め "
- " 木をふんだんに使って、リビングとの一体感を演出 "
暗かったリビング空間を 発想逆転プランで見事に解消
「やっぱり我が家が一番」と思っていただける住まいづくりをお手伝いしていきたいと考える『株式会社スペースマイン』は「地産地消」を理念のひとつに掲げて日々、お施主様の理想の住まいと、暮らしづくりを提供しています。そんな同社の考えに共感し、「地産地消」を体現した家で、ゆっくりと過ごしたいと家づくりを依頼した今回のお施主様ご夫妻。もと暮らしていた家は東・西・南の三方を近隣の建物に囲まれていたため、リビングのある1階では一日中電気を消すことができなかったそうです。同じ場所での新築建て替えとなった今回のプランでも、まっ先にこのポイントの改善が望まれていました。
この条件をクリアするために出された提案は、「明るい2階にリビングをつくる」という発想を逆転させたプランでした。「2階がリビングでは、将来階段の昇り降りが大変なのでは?」との不安も、エレベータースペースを確保しておくことで、これを解消しました。
そして、この「2階にリビング」プラン、実はもうひとつお施主様の理想を叶えたのです。以前から、2階から見える外の風景には心を和ませてくれる良さがあると感じていたお施主様。その想いに応え、パノラマの景色を楽しめるようにプランニングしたのです。
―――十津川村産の自然素材を「適材適所」でふんだんに―――
パノラマの景色については後ほどあらためて述べるとしまして、ここでその他の数ある魅力的なポイントをご紹介します。
2階リビング空間は、その大きな窓が特徴的なのですが、同時に、右ページ写真でもよく分かるように、このリビング空間に吹き抜けの勾配天井を採用することで開放感をさらに高めています。視界に優しく入ってくる梁には奈良県産の杉を用い、格子や建具、壁材には節のない杉材を配して落ち着いた雰囲気にするなど、まさに文字通り「適材適所」の考えでお施主様の心理的な豊かさが最大限になるよう計算され尽くした空間の構成となっています。
そしてそれは、単に奈良県産材「だけ」をどう使うか、というのではなく、空間にあるその他のさまざまな素材や構成要素との調和・バランスをも意識することでそれぞれの持つ良さが際立ってきます。その点も非常によく考えられており、たとえば畳コーナーにある床の間スペースには、杉の磨き丸太でデザインした格子を設置したり、冷暖房用のパネルを隠す格子戸にも杉を使用することで、全体としてバランスの取れた温かみのある自然な空間となっています。もちろん、毎日の快適さを支える機能面や性能面に対してもしっかりと取り組まれました。
―――光と笑顔があふれる新しい暮らしが始まる―――
性能面、機能面で特に注目したいのが断熱性能。長期優良住宅以上の断熱性能を実現し、断熱材には十津川村の杉でつくった木質系断熱材ウッドファイバーを採用しました。断熱効果とともに、調湿効果も併せ持つすぐれものです。またふく射熱冷暖房システムを設置し、エアコンにはない優しい体感の空調環境を。毎日過ごす住まいだからこその快適さを叶えました。
そして、さきほど途中になっていた「2階リビングからの眺め」。リビングと、隣接する畳コーナーに配された大きな窓から見えるのは、のどかな里の日常。「四季を通して、家の前の畑の風景、梅や桜、緑の木々、紅葉を見ることができるとても大好きな空間」とは、奥様の言葉です。
お施主様は現在、地産地消の持つ良さと、地産地消に貢献しているという喜びと、光あふれる優しい空間に包まれて新しい生活を送っておられます。
設計業者 | 株式会社 スペースマイン |
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施工業者 | 株式会社 スペースマイン |
奈良県産材納材業者 | 十津川村森林組合 |